お試し版ライトカイジ 初日

金が尽きた2021年末、私はとある工場に身を売った。そこで私が身をもって経験した4日間を記録として文にしてみることにした。背伸びして書いてるので所々アレかもしれん

 

初日。何も知らない私はとりあえず駅に到着しマイクロバスの列を探した。特に表示がされている訳でもないのでとても分かりにくい。それらしき人だかりを見つけ、ちょうど前にいたおばちゃんに話を聞いてみる。

「乗れるかしらねえ。この時期(クリスマス前後)は2台来るはずだから乗れるだろうけど…。この時期は人すごいのよ。」

おばちゃんも不安な様子だった。初心者私、チキる。

無事バスが到着したが1台しか来なかった。ギリギリ溢れそうになった私を見た運転手のおじさんは助手席に座るように促した。ここに座るのは幼稚園のバス以来である。いつもより高い視点と所在なさに酔いを感じた。

工場に着き、部屋でロッカーの鍵を貰ってから作業服に着替える。工場はとても広いので前の人間を見失った途端迷子になる。初めて来る錬成会の会場でチームメイトを追うように必死に気を張った。

作業服に着替えてからは一室に集合し、そこでその日の分担を発表される。私はこの日はいちごのヘタ取りを担当した。

ひたすら苺を手に取り、ヘタをとって、ヘタといちごで分けてトレーもしくは袋に入れる。これの繰り返しだった。集中が続いたのはたったの1時間半だった。何度も何度もヘタといちごを間違えヘタをトレーに置いたことか…。いちごを捨てなかっただけまだマシだろう。単純すぎる作業は人をバグらせることを身をもって学んだ。低血糖のおかげもあってか単純な作業だがとても目が回る。ぶっ倒れないことをただただ願った…。

昼食。この日はきつねうどんにした。単純作業とはいえ、数時間飲まず食わずでひたすらに同じ作業を繰り返していたのでかなりお腹は空いていたし何より喉が張り付いたように乾いていた。緊張していたのかこの日のうどんの味はあまり覚えていない。談話室のHiHi Jetsが表紙のananに心を救われていた。

午後の部。同じ作業を同じ場所でした。

ただただ苦痛だったこと以外何も覚えていない。さすがにぶっ倒れそうになった辺りで運良く休憩が入りました。どうやら午後の作業中に休憩が入るのは珍しいみたいです。近くにいたお姉さんが教えてくれました。

この日はいちごのヘタ取り以外何の作業もしていません。気が狂いそうでした。

午後5時。救済です。お片付けの時間です。

この時から時の流れが正常に戻りました。人生のうちで片付けを幸せだと初めて認識しました。片付け、サイコー!

バスと電車を乗り継いでお家に帰ります。心身共にとても疲れていたのでこの日はよく眠れました…。

 

地獄のカイジレポ、2日目に続きます^_^